ひだまりの散歩道

広汎性発達障害のさんぽ(6歳)とひだまり(2歳)のママがつづる日記です。

出会いに感謝!本当にありがとうございました。

さんぽは、9月3日、もうすぐ7歳の誕生日を迎えます。

生まれてから今までの記録
断片的ではありますが、私の中で、整理しておきたかったことはできたなって。

今は、とても満足した気持ちです。


さんぽの子育てに文字通り必死だった4年間、
そんな中で、ひだまりが生まれ生活が混乱、いっぱいいっぱいだった時
なぜか、ここに向かいたい、どうしてもさんぽの記録を残しておきたいと思った。

あの時でなければ、残せなかったかもしれない
あの時でなければ、忘れてしまったかもしれない

あの時だからこそ、私の中に、ブログという形で自分の思いを発信しなければならない何か強い想いがあった。


そこで出会った、たくさんの人との出会い
思いがけない素敵な出会いがあることが、私の背中を押してくれました。
めぐるめぐる出会いの連鎖に、たくさんの勇気と励みがあふれました。

ともに歩み、ともに涙し、ともに語ったこと
言葉はなくとも、小さな足跡で伝わる、応援の声

その見えないけれど、伝わる想いに、どんなに抱きしめてもらっただろう。
どんなに、「がんばったがんばった」って頭をなぜてもらっただろう。

それも全て、必然だったのではないかと。

今、
出会った人々の一人ひとりの顔は勿論、声だってそれがどこからなのかだってわかっちゃいないはずのに
不思議と、おぼろげながら、一人ひとりの存在を感じています。
今は、一人ひとりの前に立って、話しかけている気持ち・・・なんです。

本当に、ありがとう

一緒に歩いてくれて
一緒に泣いてくれて
一緒に喜んでくれて

いつも心のどこかに気にしてくれて

がんばったね、よかったね、嬉しいね・・・と想いを届けてくれて

本当にありがとう


いつか、さんぽやひだまりに大きな変化があって、どうしても知らせたくなった時には
顔を出すかもしれません。

その時には、また「おーいっ!」って手を振ってもらえたら、うれしいです。


出会いに感謝!!

今まで本当にありがとうございました。







*ブログはできるだけ続けていくつもりですが、今後の更新からは、ブロ友限定になります。
 応援してくださった方々には、申し訳ありません。
 さんぽやひだまりの成長を、これからも応援していただけるとうれしいです。

テーマ:発達障害(自閉症、アスペルガー、LD、ADHD、発達遅滞) - ジャンル:育児

二人のお母さん

さんぽとひだまり

4歳違いです。

ひだまりは、さんぽが4歳になるちょっと前に生まれました。

さんぽは、好奇心旺盛で、1人あちこち外を駆け回るのが好きで、こだわり屋で、生真面目
デリケートですぐストレスを溜めるなど心の問題が多い反面、
思いがけない行動や突き進む研究心には、あっぱれ、男の子らしい男の子です。

でも、同じ腹から生まれたひだまりは

甘えん坊で、のんびりや。
面倒見がよくて、周りにあわせて要領よく適当にできちゃうタイプ。
でも、自分を着飾ること以外には、興味もこだわりもないのは、ちょっと困ったもの。
甘いものやふりふり、光り物には目がない、女の子っぽい女の子です。

二人のこの兄妹は、
性格も、興味も好きな食べ物も、家族における役割も、やりたいことも、年齢も、全然違う。
だから、ケンカする要素があまりなくて、結構仲良しです。

ひだまりは、さんぽのすることを見て、大きくなりました。
トイレも、靴や服の着脱も、箸も、遊びも、お絵かきも、歌もダンスも、みんなみんな。
私と片時も離れないひだまりではありますが、お兄ちゃんがいれば、別の話。
おしゃまなひだまりにとって、同年代の言葉より行動が早い、元気盛りの男の子たちは大嫌いですが、
お兄ちゃんとおにいちゃんのお友達は、格別、大好きです。

さんぽは、はじめこそ、自分の大切なおもちゃを触るひだまりに冷たかったのですが
今では、すっかり優しいお兄ちゃん。
根気よくひだまりにやり方を説明したり、一緒に遊んであげたり、面倒をみたり。
生活の中にひだまりがいつもいる・・・それが当たり前になることで、ごく自然に
たくさんの我慢を覚え、コミュニケーションの方法も、兄として必要な気遣いも
必然的に身につけてきたと思う。

この前はこんなことがあったそうです。
パパだけで二人を連れ、水族館に行った時のこと。
パパが、二人を残し、切符を買いに混雑した窓口へ行っちゃった。
二人だけで離れたところで待っている時に、突然ひだまりが「おしっこ」と言い出したらしい。
一刻の猶予もなさそうなその状態に、さんぽは、パパをさがさずに自分が連れて行くしかないと決心。
ひだまりと手をつないで、トイレのマークをつたって探し出した上、
ひだまりを抱っこしてかかえて、洋式の便器に座らせるまでできたんだって。
「ひだちゃん、すごく重たくて、オレちょっと失敗して、便器にひだちゃんのおしりがおちちゃったんだ。」
でも、それでも、なんとか持ち直して、終了。
再び二人で手をつないで、元の場所に戻ってきたんだという・・・。

こんな突然のハプニングにも、
さんぽが、パニックになることなく、きちんと正しく対応できちゃうなんて。
まさに、兄妹だからありえた奇跡。
まさに、兄としてだから、身につけた技です。

ひだまりが生まれたことで、さんぽがどれだけ大切なことを覚えてきたか
よくわかるエピソードですよね。


でも・・・

ひだまりが生まれた時は、さんぽは、年少で、一番大変な時期だった。
はじめての集団行動、はじめての社会・・・保育園では、全て受け入れて頑張ってくるものの
その分、家での状態は最悪で、夏になっても、体も心もボロボロだった頃。

そんな時に、
さんぽにとって、不安でつらくて苦しい、そんな時に・・・・出産が重なってしまった。

住処を離れ、実家での生活、お母さんのいない日々、いても赤ちゃんにつききりの日々、
それなのに、あの怖くてつらい保育園に、毎朝行かなくてはならない日々・・・。

さんぽは、頭では赤ちゃんの誕生を納得しながら、心の中で思いはくすぶる。
そのアンバランスな状態は、体の不調で表れた。
あらゆる感染病にかかり、アレルギーは悪化、発熱、頭痛、下痢

私は、そんなさんぽをおんぶして、ひだまりを抱っこし、あちこちの病院に駆け巡る毎日だった。

さんぽは、ついに、動悸がおかしくなり、心臓がいたいと転げまわったため、大学病院までいったっけ。
結局・・・・過剰なストレスが原因だったんですが・・・。
そこまで追いつめられてたんですね。さんぽの生活は。

私は、妊娠中・・・ずっとずっと葛藤していた。二人目を産むという葛藤


「本当に、さんぽに兄弟をつくってよかったのか。この妊娠は正しかったのか。」と。
ひだまりが生まれた瞬間、極上の本能的な喜びに、その思いは忘れたけれども
産婦人科を退院して戻ってきて、さんぽとあってから、再び渦巻いた。

ひだまりが生まれたことに対する大きな変化に、さんぽが苦しみもがく。
その姿に、そして、実際、その不安定なさんぽと生活していく大変さに、
何度も、産後明けでバランスが崩れていた、私自身の精神が、のまれそうになった。

でも、
その横で、ひだまりは、まるで、神様に説明してもらって全てを知っているかのように
愛らしい笑顔で、穏やかに、すやすやとよく寝る。
その寝顔に、私は助けられ、大切なことに気づく。

生まれてきてくれて ありがとう
お母さんは、あなたが生きているだけで幸せなんだ。



そんな時代もあった。
そんなことも・・・・あったね。

今なら、それも、懐かしく思い出せる。
そう、あれは、過去の子育てで、一番大変だった日々・・・でも、あれこそが、醍醐味だと。


今日も、布団で二人が、私との位置の取り合いをしている。

さんぽがきく
かっかは、オレとひだちゃんと、どっちが大事なの?
ーーうーん、そうね。やっぱ優しい兄ちゃんかな。

ひだまりがきく
かっか、ひだちゃんとお兄ちゃん、どっちがしゅき?
ーーそりゃ、勿論、かわいいひだちゃんよ。

そんなのずるいー!!ずるいずるい!!
ーーへへへ・・・だって、そうなんだもーん

右にさんぽ、左にひだまり、
仲良し二人の、ほとんど同時にきこえてくる寝息が、優しく心をなでてくる。

たまらなくあふれる母性?・・・愛?
内からわきあがってくる幸せな想い


母になれてよかった。
二人のお母さんになれてよかった。




テーマ:二人の成長&育児 - ジャンル:育児

手術終えました。

私事ですが、今日、手術をして胸のしこりをとりました。
最新の技術はすごい・・・。
同じ手術を15年前にしたときは、3日ほど入院したのに、今や日帰りですから。

「もう一つ胸に傷が増えてしまうね。どこにメスをいれよう?」と聞く医師に
「役目は終えたので、傷はきにしません。一番安全で行いやすい方法でお願いします。」と。

そう・・・私のおっぱい、役目は終えたから、傷なんていいんだ。

さんぽは、ごくごく飲んでしまうので、いつも授乳は2周り、15分はかかった。
いつだって、飲み終わったときには、さんぽはくたっと寝ちゃう。
どんなに泣きわめいても、授乳をすれば、うぐうぐして、くたっと寝ちゃう
・・・パニックさえにも負けない、私の魔法のおっぱいだった。

ひだまりは、生まれたとたん、おっぱいをさがしだして、まだ目も見えないのにちゅくちゅくすった。
でも、さんぽと違ってやっぱり女の子。片一方でお腹がいっぱいになっちゃうんだよね。
ふくらみを小さな手でつかんで、幸せそうに吸う口、
眺めているとわきあがってくる、母性の頂点に立つ、本能的な歓び
子育てに少し余裕があって、いとおしい喜びに気づいた分、授乳、やめるの、勇気がいったな。

おっぱいで、みんな、大きくなったんだ。
母としての、素敵な時間をもらった・・・よね。

局部麻酔なので、そんなことを考えながら、手術を終わるのを待ちました。


摘出手術
傷は少し痛みますが、出産に比べれば・・・体力的には楽なものです。
母は強くなりますね。


お母さんのみなさん、子育て中はなかなか自分の時間をとれないですが

定期健診、面倒がらずに時間をつくっていってくださいね。


昨年の1月頃から記事にしていた胸のしこり、ついに私の体から取り出されました。
みなさんに報告できてよかったです。

テーマ:病気・症状 - ジャンル:心と身体

自閉症とてんかん

8月のはじめに、通信大学の講座があり、勉強してきました。
医療からみた発達障害という内容でした。

文系一直線、及び、音楽専門だった私にとって、
模型とは言えど「脳」を切り取った断面図やら、脳と神経系の病気や障害との関連を、
リアルにビデオで見るのは、うぇ・・・・。
さすがに昼食には、食欲が失せました。
でも、改めて、発達障害は、脳の障害なんだと確認。
神経系の伝達がうまくいっていないからおこる行動であることが、よくわかりました。

その中で、考えさせられたのが、「てんかん」について。
それなりに結構ショックだったのですが、知っておいて良かったと思ったので、記事にしたいと思います。

「てんかん」という脳疾患が、自閉症の3割に見られるという事実。

3割・・・って、すごい割合ですよね。
全体の有病率が0.5~1であることから比較すると
自閉症が、脳の神経器官の何らかの障害と言われる理由がよくわかります。
重度であると、てんかんも合併している率が高まるのは確かのようですが、
ADHDの子どもにも高い割合で「てんかん」疾患率があると発表されていると話されました。
要は、やはり、自閉症が脳の神経器官の障害であることに、原因があるわけで、
アスペルガーだからということで、てんかんとは関係ないということでは、なさそうです。

さんぽは、実は、自閉症かもしれないと言われた後、1歳9ヶ月の時に大学病院で脳波検査をしています。
自閉症には、てんかん気質を持つ子が多いので、脳波異常が見られるかもしれないと
町のことばの相談の担当の人に、すすめられたからです。
その際は、「異常なし」。
ただ、そこでは、「たまたま検査した日に、脳波の異常が表れなかっただけかもしれないので、絶対にてんかんがないとは言えない。これは、決定的なものではない。」と言われました。
小さな子どもに山ほど機器をつけて、実験室のような部屋で寝かされたあげく、出てきた結果も「あてにはならない」と言われる・・・
いったい、脳波検査した意味はなんだったんだろうと、怒りさえ覚えた経験があります。

今、担当してもらっている児童精神科の医師にも、
「あら?脳波検査したの?あれ、さんぽ君みたいなタイプは、今してもあまり意味がないのよね。検査したところで何も得るものがなくて、支援にもつながらないから。私はあまりおすすめしないわ。町の相談室の担当は誰?わかってないわね。」と言われました。
何となく、すごく頷いちゃいました。

だから、脳波検査の結果も意味のないものに思えたし、さんぽに「てんかん」と疾患が関係してくるかもしれないと、考えてもいませんでした。

でも、今回の講義をきいて、「さんぽの行った脳波検査」と「てんかん発作がおこる可能性」とは、一旦ばらばらにして、考えなければいけないなと、そう思いました。

気になったのが、自閉症のてんかん発作の初発年齢です。
自閉症の「てんかん」初発年齢は、思春期(10歳代)にピーク。
自閉症以外(精神遅滞なども含めて)は、おおよそ3歳までに発症することが多いことと比較すると、その特異性がうかがえます。
自閉症は、3歳までに起こる率と10歳代におこる率と、2回のピークがあります。
自閉症と診断されて、3歳までに脳波検査を行うのも、その理由だそうです。

10歳をこえてから、初めててんかん発作が出ると、大発作になるなど重症なケースに発展することが多いようです。
重度の自閉症で、死亡原因として1位にあげられるのが、てんかん発作或いはてんかん発作がおきたことによる二次的な事故であることも、てんかんという疾患の恐ろしさを物語っています。


ただ、てんかんには、薬物療法があり、最近はほとんどの場合、発作を抑えることができるようです。
だから、なったら終わりだと、やみくもに不安になる必要はない。
そういう発作が10歳以降に出るかもしれない、と情報として知っておけば、
もし、突然の発作に直面しても、冷静に対応できる・・・そこが大切かな、と。

てんかんには種類があり、それによって投薬が違うようです。
素人の私が想像するものは、けいれんを伴った全身性のものですが、
もっと単純な数秒の無反応や、目的があるように見える自動症(意識がないのにボタンを掛けはずすような行為)など、いくつか症状によって、異常が起きた脳の場所が違うらしい。
もし、てんかんが起きたときに、自分自身が落ち着いているなら、てんかんがおきてからおさまるまでの間の、症状をありのままに(目の動き、手足、部分か全身か、左右対称かなど)時間とともに記録しておくと
正しい治療に結びつきます。
素人の自分に、ましてやわが子のことに、そこまでできるかあやしいですけれど・・・。

てんかんについては、よくわかっていないことが多いのですが、
発作の引き金になるのは、疲れすぎた状態や睡眠時間、ストレスなどと関係がある言われているそうです。
過度な刺激を与えない、睡眠時間を確保する、ストレスを溜めない環境づくり・・・
よく考えれば、それって、さんぽの生活で、幼い頃から気をつけていることですよね。

そういう配慮を、これからも、そう・・・少なくとも10代の間は、私たち親が、ある程度管理していく、
或いは、自分で気をつけるように教えていくことは、
さんぽたちには、精神面だけでなく脳の健康面でも必要な支援なんだと思いました。

年齢があがるにしたがい、発達障害の目に見えた行動的な特徴は減少していく。
今のさんぽに、見ただけで発達障害を疑わせるような要素はありません。

でも、さんぽたちは、経験によってさまざまな機能が代わりをしているだけで、

脳の機能的な障害を持っていることには変わりがない。

その部分が持つ、さんぽへの生理的な症状が内部に潜んでいること、忘れちゃいけないなと、改めて心に誓う。


私が、母親として

ちゃんと気づいてあげなきゃな、知っててあげなきゃな、と。


ちなみに、講義の先生は、自閉症の場合、異常派が見つからなくても、脳波検査を3回・・・3歳までに1回、就学前に1回、中学校入学前に1回、することが医師の中では一般的な見識であると言っていました。
さんぽは今後検査した方がいいだろうか・・・また、担当医師と相談していこうと思います。

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背を向けない花火

夏休みも後半
今日は地元の花火を楽しみました。

花火と言えば、さんぽは、3歳の時、大好きなおじいちゃんやおばあちゃんに連れられ、
ここらでは大きいお祭りに、わくわくしながら電車にのって行った時のこと。
少し早めに着いた人気のない場所は、おじいさんの小さい頃、いつも見物していた穴場だそうです。
花火の場所取りをしてからは、暗闇の公園で、おばあちゃんと遊び、大はしゃぎのさんぽ。

私は、私が荷物番をしているところから、どんどん離れていく二人が心配でした。
花火の始まる前に、さんぽに心構えをさせるために、音の大きさや光の出る方向を説明しなきゃ・・・
3歳の頃のさんぽは、まだまだ、大きな音や思いがけない出来事にパニックになりましたから。
花火の前にやっておきたいことがあったし、始まる前には、私のところにいてほしかったのです。

でも、今回お祭りに行くのを決意したのには、淡い期待もありました。
たくさん遊んでくれるおばあちゃん、屋台のものをいろいろ買ってくれるおじいちゃん
二人が一緒であれば、今のさんぽなら、もしかしたら、花火の恐怖ものりこえられるかもしれない。

花火が打ち上げられる10分前ごろから、私は、あせって二人を探しました。
ところが、おばあちゃんとさんぽは、人ごみに紛れて、どこにもいない。
ドン
ついに一発目が。
うわあ・・・間に合わなかった。さんぽも、おばあちゃんもどうしてるんだろう。

しばらくすると、花火に負けないくらい大きな声で泣いているさんぽを抱きかかえて、おばあちゃんが。
さんぽは「怖いよ~、帰ろうよ、もう帰ろうよ~。」と叫んでいます。
おばあちゃんによると、案の定、幼いさんぽは、一発目の花火の音で
突然わあわあ泣き出したかと思ったら、来た道を1人ですごい勢いで戻りだしたそうです。
そりゃあもう、おばあちゃんが追いつかないほど速く、声も届かないほど必死に。
さんぽは、パニックになっっちゃったんですね・・・。

やっぱり・・・無理だったか。

おじいちゃんとおばあちゃんと私と、それからさんぽ。
始まってすぐの花火を見ることもなく
花火に湧く見物客と、全く逆方向に、とぼとぼと歩き出しました。


「何しにきたんだ。弱虫め。」と怒るおじいちゃん。
「さんぽは、大きい音嫌いだったんだね、悪かったね・・・誘っちゃって。でも夜の公園で遊んだのは、楽しかったね、さんちゃん。」となだめるおばあちゃん。
どこかほんの少し期待していた分、ため息の深い私。

ドンドン・・・と背中で鳴る音、後ろで空一面に広がっているはずのまぶしい光が、
やけに悲しかった、あの夏の花火


それも、今では思い出です。


その次の年の夏は、かなり作戦を練って、花火見物に挑戦させました。
見に行きたい気持ちがあるのは確認して、花火見物オンリーで準備万全に。
光のあがる方向を説明し、私がさんぽを抱っこして、耳を押さえました。
さんぽは、基本は私に向かい、花火に背を向けて、勇気が出たら振り向いて見ることに。
最後には、耳を押さえずに、花火に向かって顔をむけられたんだよね。
その年は、さんぽも私も、花火を楽しめたというより、
花火の恐怖をのりこえられたことに満足したと言う感じだったっけ。


でも、今年のさんぽといったら・・・・、
あれは、いろが橙で大きいから木星花火、あれはわっかがあるから土星花火
あれはわっかが縦だったから天王星花火・・・
と解説しながら、歓声。

そんな見方、楽しいのか?!と思いますが
さんぽらしい楽しみ方に、顔を見合わせて笑う。
花火に背を向けず、みんなと同じように「たまやーっ」ていえるのが、うれしいね。


私たちは、明日からキャンプです。



お知らせ:8月末まで更新するつもりです。
     あと、記事にかきたいと思っているのが、さんぽとひだまりの関係のこと、
     それから最近通信大学で学んだ「てんかん」についてのことです。
     その後は、申し訳ありませんが、更新はブロとも公開のみにしようと思っています。
     過去の記事は、ほぼこのまま残す予定です。


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卒業したおもちゃ箱

つい、この間、おもちゃの整理をしました。

そしたら、さんぽったら
プラレールやトミカ・・・驚くことに、保育園時代、ストレス解消の大切な道具だった
ミニチュア街づくりのための道路や建物(記事にも何度か出てきましたよね。)すらも、
「もういらない」とか言うんです。

これには、私の方が、たじろいでしまいました。
本当はね。
本当は私、このさんぽの片付かないおもちゃたちに、さんざん悩まされたんですよ・・・。
記事にも何度も書いたくらい、悩みの種で、イライラの元だった。
さんぽがいらないという日がくるのを、ずっと待ってたはずなのに・・・ね。

こうもあっけなく言われちゃうとね。
あれっうそっ、あれ・・・どうしてっ・・本当にいいのっ?なんて思っちゃうものなんですね。


このおもちゃたちには、ずっと幼い頃から
さんぽが、もっとも発達障害児らしい・・・?何よりさんぽらしい・・・?姿を見せてくれてました。
私は、これらのおもちゃの遊び方で、さんぽがさんぽであることを、何度も確認したように感じます。

幼いさんぽにとって、このおもちゃたちと遊ぶ時間が、最もさんぽらしくなれる時間だったのかもしれません。
さんぽは、このおもちゃたちに自分自身を預けていた・・・そういってもおかしくない。

本当に小さい頃には、いつもミニカーを机ですべらせては、横目を近づけて、長い時間過ごしてた。
あまりにも執拗に、寝そべってやり続けるその姿に、私はさんぽの、さんぽらしい部分がどこなのかを気づかせてもらった。
食卓にたくさん並べたミニカー、片付けることを拒むから、食器の方が肩身狭しだったっけ。
ミニカーは、どこにいくにもカバンに忍ばせてある、パニックから落ち着かせるお守り。
そうそう・・お医者さんに行くときは、大パニックのさんぽに、トミカ1台がご褒美だったよね。

プラレールはもっぱら長く長くつなげて動かすのが専門だったね。
これをやりだすと、1人遊びが本当に長くて・・・で、やっぱり横目だったんですけど。
それでもプラレールに夢中になるさんぽを見たくて、プラレールのある場所を求めて、あちこちいったっけ。
行くとはじめは、同じプラレール好きな男の子と取り合いのトラブルだらけ泣いてばかり・・・、
それでも何時間も続けるうちに、だんだん上手に折り合いがつけれるようになったよな。
なかでも好きだったのが、やっぱり初めて買ってもらった500系の新幹線のプラレール。
今じゃ、すっかり色あせて・・・本当に、本当にどれだけ遊んだものか・・・。
キミは、私よりずっと近いところで、さんぽの話し相手をしてくれていたかもしれないな・・・。

そして、たくさんの街グッズ
保育園をしぶるさんぽの、心の糧だった。
帰ってくるなり、ひたすら道路を組み、商店やガソリンスタンド、郵便局や病院と一つ一つ並べていく。
新しい生活に心がパンパンだったさんぽが、少しずつ自分を取り戻す時間だったよね。
少し位置がずれると崩れるように大泣きしパニックになるさんぽを見て、
片付けることなんてとてもできなかった。
ストレスに比例して、広がる街。時には、2LDKの家がさんぽの街でうめつくされ、つま先で歩いた。
たまりかねて相談した医師は「さんぽ君は、こういう整然とした世界を望んでいるのよね。」と言った。
さんぽのつくる街は、道路がきっちりと組み立てられ、等間隔に建物が並ぶ
消防署には消防車が、病院には救急車がおかれる、リアルで美しい街。
さんぽは、自分できっちりした街をつくりながら、
日常の見通せない雑然とした経験を、整理したかったのかもしれない。
あの頃の街グッズは、さんぽの心だった・・・きっと。。

たくさんの思い出が、一気に目の前を横切る。

「ちょっと待って・・・さんぽ。もう使わないかもしれないけど、でも、捨てない方がいいよね。また、遊びたくなる時があるかもしれないよね。」
私は、そんなことを思わず言ってしまった

さんぽは言う。

「ううん。もう使わない。オレ、卒業したの。」
さんぽが決めたのなら、多分、もうそういうことなんでしょう。

---そうなんだ。じゃ、このダンボールにいれちゃおうか。

ダンボールに,
おもちゃを一つ一つ入れながら、
一緒に、幼いさんぽと、さようならをしているような気分になる。
何だか胸がきゅんとなって、手が遅れる私。
その横で、1年生のさんぽは、まるで人事のように、サッササッサと箱に入れていく。

それでも、さんぽが、ふと手をとめた時がありました。
街の道路を手にした時です。

「あっ道路だね。遊んでみる?久しぶりに、街づくり。」
とっさに聞いた私に
さんぽは、ぱあ~っと幼い顔になって、「うん!!」と頷く。

でも、しばらく沈黙。

「やっぱりいいや。もうボロボロで、つなげてもきれいにならないし・・・もう、オレ、たくさん遊んだから、いいんだ。」


そっか
さんぽの中では、もう本当に、卒業なんだ。


最後には
封印された、大きなダンボールが一つ。

開けたら、幼いさんぽがいっぱいとびだしてくるよ。

横目遊びのさんぽ。
泣いてばかりだったさんぽ。
一つのおもちゃで1人で何時間も遊んださんぽ。
パニックばっかりだったさんぽ。
自分のおもちゃが大好きだったさんぽ。
自分のおもちゃを誰にもさわらせたくなかったさんぽ。
四六時中、隣にいた幼いさんぽ。
さんぽらしいさんぽ。
小さなさんぽ、そのもののさんぽ。


ああ・・・この箱、捨てられない、私。
捨てるなんて無理だ。

さんぽに内緒で、そっと物置にしまっておこう。

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