ひだまりの散歩道

広汎性発達障害のさんぽ(6歳)とひだまり(2歳)のママがつづる日記です。

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通院記録ー隠されていた自閉スイッチ

先日、さんぽの今年の定期通院がありました。

今年の・・・という一言がつくのは、さんぽの発達障害について、医師から診てもらい、サポートしてもらえるのは、年に1回だからです。
それでも、幼い頃は、地域の心理士さんやら、療育、大学病院の通院もあったので、いろいろな立場の方からサポートしてもらっている実感はあったのですが、
保育園に入ってからは、さんぽの障害に基づく様々な対応の悩みやこれからの課題へのアドバイスは、
年に1回のそれに、すがりつくしかなくなりました。

登園しぶりが続いている年少の頃は、ただただその日を待ちに待ったし、
登園しぶりではない形で、ストレスが勃発していた年中の頃は、
どう対応すればいいかお手上げで、ききたいことが山積みでした。

でも、今年は・・・、年に1回のその日を、あやうく忘れるほど。
とても落ち着いて生活しているさんぽ、就学の漠然とした心配以外に
医師に相談する内容が思い当たらなくて・・・。
そんなことは、6年目にして、はじめてです。

改めて、今年度のさんぽの良好な状態を確認しました。
そんな時は・・・
さんぽ自身の経験と、周りからのサポートの中で今があることをすっかり忘れて、
さんぽに障害があるなんて・・・間違いじゃないか、
医師の診断がはやすぎただけなのではないか・・・なんて
また、ばかばかしい思いが浮かんでは消したりします。


でも・・・
今回の診察の様子は、久しぶりに、さんぽの根本に持っている「自閉スイッチ」を確認することになりました。

その日は、保育園の行事があった後の診察で、さんぽは疲れていた・・・。
しかも、前の人の相談が遅れていて、待合室で約2時間。緊張の持続が限界に来ていた・・・。
さんぽが普段見せようとしない自閉性が、オープンになりやすい状態だったのだと思います。

待つこと2時間、緊張のピークも過ぎてしまった、終わりの見通しがたたない中
さんぽの表情が、徐々にあまりよくない感じになってきたのが、見て取れました。
やっと名前がよばれたさんぽ。半ばだらだらした様子で診察室に入ります。

座ったイスに背をつけ、ふんぞりかえったように足をあげたさんぽに、一言
「前と同じように話をするだけ。先生の話の間、イスから足をおろそう。」と声をかけました。
さんぽは、足をおろして姿勢を正しました。

医師が、さんぽに話しかけます。
運動会の話や園の話の時は、はきはきと即答していたさんぽ、
話が「もうすぐ小学校だね。」となった辺りから、返事の仕方が変わってきました。

顔を横に向け、嫌なものを見るような目つきで、面倒くさそうに
「わからん」「知らん」「はぁ?訳わからん」
姿勢は、どんどん崩れていき、イスに足をあげ、靴下の中に手を入れたり、やたらに足を掻いたり・・・。
あまりに見かねて、「さんぽ、イスから足をおろして!!」と、注意しました。
でも、もう、さんぽは従いませんでした。

私のイライラ感を察して、医師が「お母さんとお話しするけど、さんぽ君は何をする?遊ぶ?街をつくる?ここでじっとしてる?」とききました
そんな、選択できることですら、さんぽの答えは「わからん。」・・・。

さんぽの中で、パニックがおきている。
混乱して、問われていることも、話しかけられている内容も、きっとぐちゃぐちゃになって、頭で考えられなくなっている。
わかっているのに、さんぽの今の姿に、私は

なんで、だらしない姿勢をするんだろう・・・・
どうして、わからないなら「わかりません。」と場をわきまえて答えないんだろう・・・
ただ選ぶだけの質問にさえ、ふてぶてしい態度でそっぽをむくなんて・・・

ただただ、情けない想いでいっぱいになって、腹が立ってくる。

医師は、こういいました。
「こうなっちゃうんですよね、さんぽ君は。自閉スイッチが全開になっちゃうと。わかりました?」。

「きっと、小学校のこと、わかんないな、何て答えたらいいのかな、どうしよう・・・と思った。
で、不安になってきて混乱する。
その状態を自分で回避しようとする。
それが、あういう姿勢になったり、言葉遣いになったり・・・ね。
さんぽ君なりに必死で、不安から逃れようとしてる。それが、あういう形で現れるのです。
お母さんが一回注意しましたよね。でも、意味なかったでしょ。
不安解消の方法があの態度なのだから、現れている行動への注意は意味がないんです。」

ーーーすいません・・・。私、思わず、イライラしてしまって。あういう姿は、あまり見ないもんで・・・。
    最近は園からも、よいことしかきいてなくて。園でも、あういう姿見せてるんでしょうかね。

「今の生活は、落ち着いているようだし、運動会も立派にできたようなので、おそらく園では滅多に現れてないと思います。
さんぽ君は、経験があればできるのです。
2年半の経験で、さんぽ君にとって園生活の不安は、今はほとんどない。
園の先生が、園生活では何も心配ないというのも、本当でしょう。
さんぽ君は、経験が積み重なって、不安がなくなれば、正しい行動ができるから。
・・・・でも、まだ経験したことのない、学校ではどうなると思いますか?」

ーーーさっきのような態度を見せちゃうかもしれないってことですね。

「見通しが立たなくなって、不安に襲われて、一旦自閉スイッチが入ってしまうとああなる。
理解のない先生が、カーッとなって、さっきのお母さんのように注意をしだしたら、止まらない。
でも、さんぽ君には注意が入らなくて、悪循環になる。
だから1年生の先生は、待てる、理解のある先生に担任してもらう必要がありますね。
そこのところをね。学校に伝えていくんです。」

ーーー不安を解消する形が、わかりにくくなってしまったんですね。
    前なら、視覚遊びをするとか、わぁわぁ泣くとかだったのに・・・。
    そういう形で表現していたときは、対応しやすかったけれど、あの形で現れると、学校の先生に理解されにくいですね。

「不安を回避する形は、年齢とともに変わっていきます。
見通しが立たないと混乱する、小さな変化や刺激に不安が高まる、その性質は、治ることはない。
それが、さんぽ君の持って生まれたものですから。
いくら、表に出さなくなったとしても、そのことをお母さんは忘れないでください。
さんぽ君たちは、全て経験することで、自分で不安を何とか解消する方法を見つけていくのです。
経験してないことは、不安でいっぱいなのです。」


医師からの言葉を聞いて、改めて気づきました。


さんぽが、さんぽの中で、変化を遂げていくことは、どれほどすごいエネルギーであるかということ。

経験したことを、自分なりに必死で分析して、
やっと一つ、不安材料から逃れる術を身につけて

自分とは違う心を持った社会にとけこむために、

何よりも、自分自身を守るために、

さんぽは、見通せない不安でいっぱいで、小さな刺激でびくついている自分を見えないように
全力で、ぬり変えていく。


その過程を忘れちゃいけない。
今の表面の姿だけをとらえて、簡単に、「今のさんぽに障害なんてないのでは」なんて思うことは
さんぽに対して、どんなに失礼で酷なことなんだろう


今のさんぽをつくってきたのは・・・

音も映像も怖くて、テレビが何一つ見れなかった、あの頃のさんぽであり
滑り台で後ろから近づいてくるお友達に恐怖を感じて、パニックになったさんぽであり
大勢いるところでは、いつも視覚遊びをして、不安を表していたさんぽであり
知っている教室の掲示が変わると、泣きわめいたさんぽであり

そういう自閉スイッチをいっぱい持っていた、あの頃の幼いさんぽ。

あの頃のさんぽを、私は、なかったことにしちゃいけない
あの頃のさんぽを、私は、大切にしなきゃいけない

そう思いました。


通院記録 まだ続きます。

テーマ:発達障害(自閉症、アスペルガー、LD、ADHD、発達遅滞) - ジャンル:育児

コメント

すごく共感…

こんにちは。

ドクター、相変わらずさすがですね~。
こんな風に、子どもの状態を的確に、
言葉にして教えてくださるドクターは、
なかなかいらっしゃらないと思います。

ところで、自閉スイッチオンの状態のさんぽくん、
すっごく歩に似た反応してますね~。

先日私のブログに書いた、整形外科での、
歩のスイッチオン状態の記事でもわかるように、
その状態になると、指示は一切入らなくなるのよねぇ。
…イライラするくらいにね(笑)

もうその場では、何言っても無駄なのを、
何度も何度も、同じことを繰り返してきて、
知っているから、私は言わなくなったんだけど、
それは周りの方には通じないのよねぇ…。

だからただひたすら、周りの方へ頭を下げまくるしかない。
パニック状態(自閉スイッチオン)の時はもう、
注意したり、話をするのは、場所を変えないと出来ないしね。

安定している場での状態とは、まったく違う反応をするので、
あぁ、やっぱりこの子は支援が必要な子なんだなって、再確認する…。
で、ちょっと凹んじゃったりもするんだよねぇ、私の場合(笑)
なんだかskymamaさんの気持ちが手に取るようにわかるよ~

入学の時から10歳の壁を越えるまでは、
丁寧に見守っていきたいですね(^^)

歩はこれから、思春期の山がそびえているぞ…(ーー;)

  • 2009/10/25(日) 20:56:03 |
  • URL |
  • 幸歩 #leF2ecbc
  • [ 編集]

幸歩さんへ

うん、私もそう思ってました。
スイッチオンのさんぽと歩君、パターンが似てるなって。
幸歩さんの記事をよみながら、歩君の様子が目に浮かんで、
そうそう、そうなるそうなる、わかるわかるぅ~って、大きく頷きましたから。タハハ・・・。

さんぽの少しずつ、でも確実な成長を知っている親として、私の中で
今回こそは、医師に「発達障害とはわからないくらい成長したわが子を見せたい・・・」なんて、おかしな希望があったのかもしれません。
 そんな、私の心をしかるかのような、さんぽの自閉バリバリの姿は
今までの周りの支援のことや、さんぽへの適切な対応を忘れた私を気づかせてくれました。
・・・さんぽは、全てお見通しだったのかな。

こうやって、さんぽの心を、わかりやすく解説してくれる医師がいるからこそ・・・です。
この出会いに感謝しなきゃな。

いよいよ今週、就学時検診があるんです。
どうやって、学校に話をきりだしていくか、どういう流れをつくっていくのがベストか、
日々頭を悩ませています。
丁寧に適切な支援してもらえるように・・・。がんばります。

歩君の思春期か・・・知識として勉強はしていても
発達障害が思春期にどう現れていくのか、現実にはまだ、想像つかないな。
また、歩君にあいにいきますね。

幸歩さんもお体お大事に。

  • 2009/10/28(水) 03:17:19 |
  • URL |
  • skymama #PBOAC/RY
  • [ 編集]

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